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社長の明太よもやま通信 VOL.1

社長のよもやま通信

 

【美味しい明太子を守るためにできること】

 

いつも当社の明太子をご愛顧いただきまして、本当にありがとうございます。

段々春めいてきまして、なんだかワクワクしてしまいます。

 

さて、明太子屋にとって、この時期というのは、実はとても大切な時期なんです。

 

というのも、明太子の原料のすけとうだらの状況がはっきりする季節だからです。

 

だいたい国産の明太子は、11月から北海道の沿岸でスケトウダラの漁がが始まり、12月の後半から1月にかけて最盛期を迎えます。そして、ロシア・アラスカのものが2月から3月に最盛期を迎え、その漁模様がはっきりするのが、この4月ということになります。

 

さて、現在のスケトウダラの漁は・・・と、いいますと

 

実は、本当に、大変な状況なんです。

 

北海道の近海での漁獲量は年々減る一方。原因は、乱獲だとか、海水温の上昇で、魚自体の生息域が変わってきている・・・などなど、いろいろ言われていますが、やはり、わが社のこの美味しい明太子を守るためにも、なにかできることはないだろうか・・・といつも悩んでおりました。

 

そこに、実は、アラスカで、北海道産の明太と同じ作り方で、原材料をつくらないか?

 

アラスカで、北海道と同じ鮮度、同じ作り方で、同じ美味しさ、いや、北海道産にも負けない美味しさの卵をつくるのに協力してもらえませんか?

 

という依頼が、なんと!アメリカの会社さんから、私のところに入ってきました。

 

え~!アメリカの会社さんから、なんで?!

 

と思いましたが、話を聞くと、いろいろチャレンジしてきたが、どうしても上手くいかない・・

 

美味しい卵ができない・・・

 

そこで、当社に、何とか協力してほしい

 

ということでした。

 

北海道産の美味しい明太子を守るためにも、これ以上の無茶な漁獲を進めるよりも、アラスカはアラスカで最高品質の卵作りから始めて、本当に美味しい明太子をつくっていけば、長い目で見れば、北海道のためにもなるのではないか・・?そんな思いで、実は、今年、私も、わが社の工場長も遠くアラスカの果ての果て・・・ベーリング海のど真ん中の「島」にある工場まで行ってきました。

 

ちなみに、この島は、この工場とその従業員の住む建物・教会以外には・・・本当になにもない・・島でした。

 

ほんと、昔の映画ではありませんが、「思えば遠くにきたもんだ・・・」そんな心境になる島で、最高鮮度の明太子づくりに励んでまいりました。

 

その体験は、また、次の号でお知らせします。